【日記】くろねこ月間

「10月は黒猫月間だニャ」

(Black Cat Awareness Month)



気まぐれ顧問も黒猫。

気まぐれに仕事します。

(どっちのデザインがいいでしょうか?と2枚の紙を提示してご意見をうかがったら、片方の紙だけ踏んでいきました)


でもほとんどは寝てます。Zzz...


元ノラ猫さんです。

当時8匹ぐらいいたノラ猫集団の中の1ニャン。

餌付けせずに、ハンドメイドおもちゃで仲良くなった子です。

毎日会って声をかけ、おもちゃで遊び、距離を縮めていきました。



ハロウィンが終わった11月のある日。

夜は何をしているんだろう?と気になり、夜の観察をしてみました。

どの猫も歩き回ってパトロールしていましたね。


黒猫は、確かに闇にまぎれて見えにくいです。

ちょっと目を離したすきに動いていて、あれ?どこへ行った??


背後に回られていました。

少しじぃーと見たあと、なんと車椅子の座面下にもぐりこんで来た!

(今も車椅子の下にもぐり込むことがあります)



座面下にもぐりこんだ後は、においを嗅いで調査。


(う、動けない・・・♡)


車椅子の下に居座った姿を見た当店スタッフは、顧問としてスカウトすることに決めました。

猫は飼い主を選ぶといいますが、まさに選ばれたと直感しました。


寒くなる前に迎え入れられたらいいな。

餌付けして捕獲の準備をしていかなきゃ。




その頃、近所にはこんな貼り紙が。

近所の人たちが色々餌やりしていた模様。


安そうなカリカリ餌、ちくわ、人間用のお弁当の残りなどを見かけました。

ある日は、チキンライスをあげた人がいたようです。

見事にチキンだけなくなって、ライスと野菜だけ残ってました(笑)


迎え入れるためには、捕獲する必要があります。

捕獲のために餌付けするのは、責任ある餌やりだと思っています。




翌日昼間。

急に寒くなりました。


さっそくちゅ~るをあげてみると、まあ食いつくこと、食いつくこと。

これはいけるな、と。


猫たちは、地面に立てかけてある、小さな看板裏の隙間に入り込んで、風よけにしていました。

トラックの陰も風よけにしています。

それでもブルブル震えていました。


子猫にとっては初めての冬。

夏は乗り切ったみたいだけど、冬はどうだろう・・・。


慌てて捕獲のためのハードキャリーを買いに行きました。

ふかふか毛布を敷いて暖かくし、キャリーの奥側にちゅ~るを塗りたくり。


さらに寒くなった夜。

キャリーと自分を大きな毛布でくるみ、いつものおもちゃで釣りました。

わりとあっさりと、おもちゃと匂いにつられて、キャリーに入って行きました。


ペロペロ食べている間に、そーっとドアを閉めました。

実はカギしっぽがはみ出ていたけれど、それもドアで押し込んで。


保護成功。

こうして家猫になりました。

暖かくて気持ちいいニャン♪




残念ながら、他の猫たちは近づいてくれるまでに至らず。

そのまま取り残されました。

寒そうではありましたが、病気や怪我があるようには見えなかったので。


同じぐらいの体格(成猫よりちょっと小さい)の黒猫が、他に2匹いました。

よく一緒にいたので、黒猫3姉妹だったのだろうと思います。

左の子は、その後1年ぐらいは同じ場所にいました。

その先は行方知らず。


右の子(おヒゲが白い子)は、3ヶ月後の冬の夜、交通事故で虹の橋を渡っていきました。

黒猫は夜は見つけにくく、運転手さんが見たときには、もう間に合わなかったのでしょう。

猫の生態としても、恐怖で身動きが取れなくなり、立ちすくんでしまったのだと想像できます。


NPO人と動物の共生センターによると、2019年に野外で死亡した猫の数は、推計で28万9,572匹

殺処分数よりも圧倒的に多い数です。

(画像はNPO人と動物の共生センターさんから引用)


姉妹を引き離し、2匹を取り残してしまったことを、今でも後悔しています。

近づいてくれなくても、捕獲器で試すべきだったのかもしれません。


ただ保護しても、そのあとどうするか。

その先を決断できませんでした。


人慣れしていない2匹目、3匹目を飼うことは、なかなか決心できず。

動物愛護センターは、野良猫の引き取りはしません。

保護団体も手一杯で、新たな受け入れが難しい。

自分で譲渡先を探すにしても、見つからなかった場合は、保護主が責任を持って終生飼育することになります。

TNRは頭数抑制には効果的ですが、寒さや交通事故などのリスクは残ります。


迎え主が見つからなければ、保護主が終生飼養。

その覚悟ができないのに、安易に保護するのはためらわれました。

それで置き去りにしてしまったのです。




でも悔やんでも、戻ってきてはくれません。

姉妹の分まで、気まぐれ顧問が幸せに生きてくれるよう、願っています。